背景

The ‘Quite universal circuit simulator’ Qucs (pronounced: kju:ks) is an open source circuit simulator developed by a group of engineers, scientists and mathematicians under the GNU General Public License (GPL). Qucs is the brain-child of German Engineers Michael Margraf and Stefan Jahn. Since its initial public release in 2003 around twenty contributors, from all regions of the world, have invested their expertise and time to support the development of the software. Both binary and source code releases take place at regular intervals. Qucs numbered releases and day-to-day development code snapshots can be downloaded from (http://qucs.sourceforge.net). Versions are available for Linux (Ubuntu and other distributions), Mac OS X © and the Windows © 32 bit operating system.

Qucsが最初にリリースされてからというもの、ユーザフレンドリなグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を持った最新の回路シミュレーションと素子モデリングのツールとして、回路と素子の特性をDCからRFやそれ以上の周波数で調査したり、FreeHDL (VHDL)やIcarus Verilogデジタルシミュレータを含めそのほかの回路シミュレーションソフトを起動したりできるまでに進化しました。Qucsは、シミュレーションの出力データを処理したりビジュアル化するコードを組み込んでいます。Qucsは、人気のある数値データ解析パッケージであるOctaveを使って、シミュレーションデータの後処理をさせることもできます。同様に、A SPICE Circuit Optimizer (ASCO) パッケージやQucsにリンクされたPythonコードを使って回路特性の最適化を行うこともできます。

2003から2015年1月までの間の、sourceforgeのQucsダウンロード統計によれば、100万以上のダウンロードが記録されています。広い範囲の回路シミュレーション能力と同様に、Qucsは、非線形やRFの数式定義の素子モデリング、コンパクトデバイスモデリングとマクロモデリングのためのVerilog-Aハードウェア記述言語(HDL)など、素子モデリング機能をフルレンジでサポートしています。最近のソフトウェアの拡張では、Berkeley大学の”Model and Algorithm Prototyping Platform” (MAPP) プラットフォームを、QucsのGUIから起動するOctaveを使ってQucsと並行して利用できるよう、Qucsのモデリング機能をさらに広げようとしています。将来さらにQucsプロジェクトが発展すれば、このソフトウェアは回路設計者に、シミュレーションエンジンとして、Qucs組み込みのコード、ngspice、Xyce © の中から選択できるようにします。

Qucsは大規模なソフトウェアパッケージであり、習得には時間がかかります。これは、そのほかのGPL回路シミュレータでもその通りです。新しいユーザは、ソフトウェアからベストを引き出そうと思えば、自分でもいくばくかの努力をしなくてはならないことを理解しなくてはなりません。特に、Qucsに精通する最良の方法の1つは、いくつかの基本的なユーザのルールとそれらをいかに適用するかを学ぶことです。ひとたびそれらをマスターすれば、ユーザは自身をもって次のレベルの理解に進むことができます。最終的に、Qucsを使って効率的に素子をモデル化し回路特性を調べることができるようになります。Qucsは、バッテリと1つかそれ以上の抵抗から構成される電気回路の物理を勉強する学童のような完全な初心者でも、数百もの物理パラメータを持つナノum以下のサイズのRF MOSトランジスタのモデリングに従事する最先端のエンジニアでも、同じように簡単に使うことができます。

この文書の第一の目的は、Qucsユーザにソフトウェアの動作と機能についての参照先を提供することです。提供される情報は、現状知られている限界や、可能ならば回避策の詳細も含んでいます。Qucsは、高度な科学的/工学的ツールであり、その操作や性能を引き出すには、ユーザは基本的な数学、電子デバイスの動作や電子回路の設計と解析の基礎となる科学や工学の原理を理解していなくてはなりません。そのため、Qucs-Helpドキュメントの個々のセクションには、ソフトウェアの操作の詳細と技術的な内容がミックスされています。大部分のセクションでは、いくつかの動作した設計とシミュレーションの例を紹介しています。これらは、異なる理解レベルの読者が、Qucs回路シミュレータから一番良いものを得るのを助けるよう段階評価されています。Qucs-Helpは、Qucsソフトウェアの新規リリース毎に変更されるダイナミックなドキュメントです。今回、Qucsリリース0.0.19では、この文書は完成からは程遠いですが、時間があれば改善するでしょう。